カケスに寄生虫はいる?寄生虫対策の意外な行動とは?
森や林に行くと「ジェージェー」と鳴く鳥の声を聴いたことがあります。
この鳥は「カケス」という名前だそうで、物まねが得意と言う特徴があると言います。
調べてみたらこの鳥には、他にも興味深い特徴がありました。
ここでこのカケスについて紹介します。
カケスとは?
ではカケスについての基本的な情報から紹介します。カケスは全長33cmのスズメ目カラス科カラス属の鳥で、年間を通して同じ場所に生息し季節による移動をしない留鳥です。
ユーラシア大陸の温帯に広く分布しており、日本では屋久島から北海道まであらゆる場所で生息しています。
「ジェー」という特徴的な鳴き声から、英名の「jay」が付いています。
カラスの仲間のためか、他の鳥の鳴き声や機械的な音の真似が上手いと言われています。
オスとメスは同じ色合いで、頭は白地に黒い縦斑が入っていて胴体は灰色が買った褐色をしています。
翼は黒いのですが、外側の部分は白くなっています。
カケスは雑食の鳥ですが、中でもどんぐりが大好物です。
どんぐりがたくさん落ちている林へ行くと、カケスを見ることが出来るかもしれません。
他にも果実や植物の種子、昆虫なども食べます。そして貯食行動を取る事もカケスの特徴で、捕ったどんぐりなどを地面に隠しておく習性があります。
地面に隠したどんぐりなどたくさんの保存食は、隠した場所を正確に記憶していて冬にこれを食べて生き延びていきます。
カケスは寄生虫がいる?
カケスは1年中同じ場所で暮らして、どんぐりが大好きなカラス科の鳥です。どんぐりが好きで貯食行動をするところは、リスに似ていますね。
そして物まねが上手で他の鳥の鳴き真似をするところは、やっぱりカラスの仲間の鳥なのだなと思いました。
そしてカケスには他にも面白い行動があると言われています。
※動画はカラスの蟻浴
これは「蟻浴(ぎよく)」と呼ばれる行動です。
「ぎよく」とはあまり耳にしたことが無い言葉ですが、いったいどのようなものなのでしょうか。
鳥類が自分の羽に蟻を擦り付ける行為の事を「蟻浴」と言います。蟻以外の他の昆虫を擦り付ける場合もあるようです。
蟻の巣の上にカケスが座り込むと、巣から出てきた蟻たちはカケスの脚から羽の方へ登っていきます。
そして蟻が分泌する蟻酸(ぎさん)を利用して、寄生虫を駆除しています。
蟻酸とは人間の世界でも、家畜用の飼料の防腐剤や抗菌剤に使われています。
カケスは蟻がこの成分を放出することをわかっていて、寄生虫駆除のために蟻の巣の上に立ちます。
カケスには寄生虫がいるのです。
因みにヤマアリはこの蟻酸を、鳥から身を守る武器としても使います。蟻の大群がお尻を空の方に向けて勢いよく蟻酸をびゅんびゅん飛ばして身を守るのです。
カケス以外ではカラスも蟻浴をします。同じように蟻の巣の前に座り、蟻を羽などに上らせて寄生虫を駆除します。
蟻浴ではありませんが、他の鳥も寄生虫の駆除をしています。
ライチョウやヒバリ・キジは蟻浴ではなく砂浴びで寄生虫を追い出します。
スズメは水浴びと砂浴びの両方をする、珍しい鳥です。
どちらもきれいにすることが目的なのですが、砂浴びの方が寄生虫対策だと言われています。
寄生虫について
最後に寄生虫について、簡単に説明します。ある生物が他の生物から栄養などを持続的かつ一方的に奪い取る事を「寄生」といます。
そして寄生生物のうち動物に分類される物を「寄生動物」、植物に分類される物を「寄生植物」と言います。寄生虫は寄生動物に入ります。
寄生の部位によっても名前が変わり、体表面に寄生するものは「外部寄生虫」、体内に寄生するものは「内部寄生虫」と言います。
そして寄生虫に寄生される生物を「宿主」と呼びます。
ヒトにも寄生虫はつきます。外部寄生虫の主なものはダニやシラミ、内部寄生虫にはギョウチュウやフィラリヤ、赤痢アメーバなどがあります。
YouTube Aggressive Woodland Ants squirt FORMIC ACID to ward off hungry birds
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