アイスの賞味期限はいつまで?【意外と知らない!?】
アイスクリームが美味しい季節になりましたね。箱買いする人も多いのではないでしょうか。
でも、最後の1本が冷凍庫の奥の方に入り込んで、見つけたら去年買ったアイスだった…なんてことはありませんか?
アイスクリームっていつまで食べられるのでしょうか。
賞味期限は書いてある?
実は、アイス類には賞味期限がありません。
なので商品にも書いてありません。ちなみに消費期限もありません。
賞味期限と消費期限の違いは、消費期限というのは製造後5日以内に品質が大幅に劣化する商品に対する表示で、その期限を超えたら食べない方が良いとされています。
それに対して賞味期限は、製造後5日以上保存できるもののことです。賞味期限は、それを超えても食べて問題ないとされています。
なんで賞味期限がないの?
厚生労働省や農林水産省の規定で、期限の記載をしなくて良いことになっているのです。
というのは、アイス類は-18℃以下で冷凍保存されるもの、という前提があり、この温度だと細菌が増える事がないとされているから。
同じように冷凍で保存される食品と比べて、原材料が牛乳や乳製品など品目が少なく単純なため品質の劣化が殆どなく、保管状態さえ良ければ半永久的に同じ品質を保てるのだそうです。
そのため、賞味期限の表示がないのです。その代わり、どの商品にも保存方法として「要冷凍 -18℃以下で保存」が必ず記載されています。
日本以外でも、アメリカやドイツ、イタリアなどでも表示はないそうです。
「アイス」って色々種類があるけど…?
アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス・氷菓。
私たちが「アイス」と一言で言っている商品は実は4種類に分かれるのです。
①アイスクリーム(乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上)ハーゲンダッツなど
②アイスミルク(乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%以上)雪見だいふくなど
③ラクトアイス(乳固形分3.0%以上)
④氷菓(①~③以外のもの。アイスキャンディやかき氷など)
「乳固形分」とは牛乳などの乳製品の中の水分以外の部分、「乳脂肪分」とはその中の脂肪分のことで、バターやクリームになる部分のことです。
乳脂肪分以外の乳固形分は「無脂乳固形分」と言い、脱脂粉乳などです。(乳脂肪分+無脂乳固形分=乳固形分)
乳脂肪分が多ければ多いほど、クリーミーでリッチな味わいになり、栄養的にもすぐれています。
アイスミルクはアイスクリームより乳固形分・乳脂肪分とも少ないですが、栄養的には同じくらいだそうです。
ラクトアイスは乳固形分が少なく、植物性脂肪が多く使われています。
さっぱり系のものが多いです。
氷菓は乳固形分の量を問わないものをまとめてこう名付けられています。これら4種類ともすべて、賞味期限はありません。
ちなみに、よく表示にある「乳製品」というのは、牛乳や生乳以外のクリーム、バター、練乳など。これも法律で定義されていて、ひとまとめに記載して良いことになっています。
食べかけのアイスを再冷凍しても大丈夫?
メーカーによると、再冷凍しても品質に問題はないが、食感が悪くなるのでお勧めできない、ということです。
一度フタや封をあけたアイス類は温度の影響を受けやすくなり、表面が乾燥してなめらかでなくなるそうです。
また乳製品は他の食品のにおいが移りやすいので、開封したものは早く食べたほうが良さそうです。
このように見て来ましたが、安心して長期保存しても良いのでしょうか。
夏は冷蔵庫や冷凍室を開ける機会が増えます。
家庭用冷蔵庫の冷凍室は通常-20℃前後ですが、いつでも-18℃以下をキープできるとは限りません。
また、最近の冷凍庫には自動霜取り機能があり、定期的に冷凍庫の温度を上げてしまいます。
一番怖いのが、商品を買う前の管理状態です。
ヤマト運輸の冷凍商品の問題があったように、冷凍食品が工場から運び出されてお店の冷凍ケースに並べられるまで、ずっと-18℃以下に管理してくれているのでしょうか。
スーパーに朝行くと、冷蔵ケースに入れなくてはいけないはずの日配品が通路に置かれていて、商品の表面が汗をかいているのを見たことのある人は多いのではないでしょうか。
また、冷凍ケースを開けてから商品をどれにしようか悩んでいる人もいますね。
多分ケース内の温度はかなり上がっているでしょう。
アイス類の長期保存は「-18℃以下での冷凍保存の状態において」のみ可能だ、ということを頭の片隅に入れて、出来るだけ早く食べたほうが安心です。
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