フィナンシェとマドレーヌは何が違う?
子供のころからマドレーヌが大好きで、ご褒美に買ってもらうととても嬉しかった記憶があります。
少し成長してお菓子作りが出来るようになると、母に教えてもらって自分で大好きなマドレーヌを作ったこともありました。
大人になってからもマドレーヌが好きですが、最近では似たようなお菓子のフィナンシェがお気に入りです。
似ているようで何となく違うことの二つの違いについて調べてみました。
フィナンシェとマドレーヌの違いとは
マドレーヌとフィナンシェの違いを知るために、先ずはマドレーヌとフィナンシェの発祥を調べてみます。マドレーヌの由来はいくつか説がありますが、有力と言われているものは1755年にフランスのローレヌ地方を治めていたポーランドの王様とデザート担当のシェフが喧嘩をしてシェフが出て行ってしまった事がきっかけでした。
この日はパーティーを催していたので、デザートを出さなければいけません。
この時に困った王様が手伝いに来ていた女性にお菓子を作らせました。
この時にこの女性がありあわせの材料とホタテの貝殻を使って焼きあげたのがマドレーヌです。
そしてこれを作った女性の名前から「マドレーヌ」と名付けられました。このお菓子はベルサイユ宮殿でも人気になり、その後パリ中に広まりました。
次にフィナンシェの由来です。フィナンシェは19世紀のパリで生まれました。
この頃金融街では忙しい金融マンの間で、焼き菓子が流行っていました。
手軽に小腹が満たせるのが人気の理由です。
しかし金融街でベイクドショップを営んでいた菓子職人の男性は、いつも金融マンたちが焼き菓子をポロポロこぼしながら食べることが気になっていました。
そこでこの菓子職人は金融マンがこぼさずに食べられるスタイリッシュな焼き菓子を作ろうと試行錯誤して、出来上がったのがフィナンシェです。
形が金塊に似ている所から「フィナンシェ」の名前が付いたと言われています。
この二つはどちらもパリから広がったお菓子ですが、発祥は違います。では作り方は違うのでしょうか?
マドレーヌはマドレーヌ型に生地を流し込んで焼いて作る、お菓子作り初心者の人でも簡単に作れるお菓子です。
基本的な材料は薄力粉・バター・砂糖・卵・ベーキングパウダーで、バター以外の材料を混ぜ合わせ、その中に溶かしたバターを入れて混ぜます。
バターを塗った型にこの生地を流し込み、オーブンで焼いて出来上がりです。
次はフィナンシェの作り方です。基本の材料は薄力粉・砂糖・アーモンドプードル・卵白・焦がしバターです。これらの材料を良く混ぜてバターを塗った長方形のフィナンシェ型に流し込み、オーブンで焼いて完成です。
まとめ
マドレーヌとフィナンシェは形は違いますが、見た目は似ている焼き菓子です。
どちらとも同じパリから世界に広がりました。作り方もどちらも材料を混ぜて型に入れてオーブンで焼くだけです。
しかしこの二つには材料の違いがあります。マドレーヌには全卵が使われていますが、フィナンシェは卵白を使います。そしてアーモンドプードルもたっぷり入ります。
これは金融街の菓子職人が工夫したことで、油分が多いアーモンドプードルとつなぎが強い卵白を混ぜると、ポロポロこぼれにくくなります。
食感や味にも違いがあり、マドレーヌはしっとりとした仕上がりで、バターの風味が甘く広がります。フィナンシェはアーモンドの甘さが口の中に広がり、焦がしバターの風味も強く味わえます。
食感はマドレーヌと比べると少し表面がサクッとした仕上がりになっています。
この二つは同じようなものだと考えて食べていましたが、調べてみたらこのように大きな違いがいくつもありました。違いがわかった今は、二つの違いを食べ比べる楽しみが出来ました。そしてシチュエーションによって、どちらか適した方を選ぶことが出来ます。
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YouTube フィナンシェの作り方【マイスイーツ・動画で見るお菓子作り】
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