いくらと筋子、違いは何?
いくらも筋子も美味しいです。魚卵大好きな自分は、寿司屋に行けばまっさきにいくらを探し、コンビニのおにぎりは筋子狙い。いくらがあったらそれも買っちゃう。
いくらはどのくらいあっても食べてしまうので、自分で醤油漬けし、ある程度の量を冷凍庫にストックしています。
それにしても、同じ魚卵、同じ赤。いくらと筋子は一体違いはあるのでしょうか。
「いくら」について
自分が小さいころは、家の食卓によく筋子が並んでいましたが、いくらはめったに出てきませんでしたので、サザエさんの「いくらちゃん」の名前でしか知らない幼少期でしたが、いくらを知ったらその美味しさの虜になりました。数年前に旅行先で食べたいくら丼は美味しいいくらたっぷりで、忘れられません。
でも、「いくら」ってよく考えると面白い名前ですよね。魚卵って、「○○子」って名前が多いのに。筋子、タラコ、数の子、とびっこ・・・。
この「いくら」という名前は実はロシア語から来ています。ロシア語で「魚卵」という意味もありますが、「小さくて粒々のもの」というような意味合いでも使われている言葉。なので、ロシアではキャビアも「Ikra(いくら)」です。
いくらは鮭やマスの卵であることはご存知かと思いますが、鮭やマスの卵巣から取り出した時点ではみんなくっついて薄い皮で覆われているような房状で出てきます。そのままで売られているのは「筋子(生筋子・腹子とも)」として販売されています。自宅でいくらを漬ける場合はこの状態のものを買ってきて、自分でバラバラにほぐして漬けます。
日本では、ロシア人がバラバラにした鮭の卵を見て「Ikura」と言ったため、バラバラになった状態の鮭の卵をさす言葉がなかった日本にこれが定着し、名称になったようです。要は「筋子」と区別するための名称だったのですね。
ということで、「いくら」というのは「鮭の卵がバラバラになったもの」のことです。
「筋子」について
同じく美味しい筋子。白いご飯がぺろりとなくなってしまう美味しい「ごはんのお供」。
筋子と呼ばれるのは、上記のとおり鮭の卵がほぐされないままになって薄皮によってつながって塊になっている状態のもののこと。いくらとしてほぐされない場合も、ほぼ塩漬けや醤油漬けにされています。一般的には塩漬けでしょうか。
塩漬けや醤油漬けの筋子って、いくらよりも一粒が小さくない?ってお思いの方もいらっしゃるかとおもいますが、実は塩漬けや醤油漬けされる筋子は、いくらよりも未成熟のものを使うのだそうです。いくらは比較的成熟した卵なので、卵膜もしっかりしていてバラバラにしても卵が壊れにくいのだと思います。
安売りなどで筋子をたくさん買った場合も、いくら同様冷凍保存できます。一本ずつラップに包んでおき、タッパーなどにまとめて冷凍庫へいれましょう。食べる数時間前に冷蔵庫に移して解凍します。
筋子の種類
筋子も、魚の種類で細かく分類されます。シロザケは、サケコあるいはハラコ。
ベニザケは、ベニコ。
マスは、マスコ。
他にも銀鮭はギンコ、キングサーモンはキングコ、トラウトサーモンはトラウトコなどと呼ばれているそうです。魚が違うので、厳密に言えば色や味も違ってきます。上記の中で一番いくらの感じに近いのはシロザケの筋子だそうです。その中でも甘口から辛口までありますので、お口に合うものを探すことができそうですね。
ちなみに・・・。
漬け込むときも鮮度が大事。季節によって鮭などが獲れる漁場も違うので、ほとんどが水揚げされる現地で加工されています。獲れる場所によっても、味が多少変わるそうです。
鮭の卵は、栄養いっぱいです。不飽和脂肪酸や必須アミノ酸、ビタミンなどが豊富に含まれていて、EPAやDHAも多く含まれています。ただし、塩分などもありますので、そこは気を付けたいところ。バランスの良い食事の中にいくらや筋子を取り入れていきたいですね。
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