アンドラゴジーとは?大人のための新しい教育法

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「アンドラゴジー」という言葉を知っていますか?1960年代にアメリカで体系化された、子ども向けではない、大人の教育に対する考え方のことです。

確かに、例えばよく英会話のレッスンでおこなう、「I have a book.」→「I have a pen.」→「I have a note.」のように、文章の中の単語1つだけを変えていく、という学習方法。子どもには良いかもしれないけれど、大人には全然楽しくないですよね。

大人向けの教育方法ってどんなものなのでしょうか。

アンドラゴジーとはどんな考え方?

「教育」というのは子どもに対してされるもの、という考え方が一般的です。子どもの教育のことを「ペダゴジー(pedagogy)」と言います。この「子ども」というのは人生経験が豊富でない、という意味で、大学生にもあてはまります。

アンドラゴジーは、この「子どもの教育」方式では大人は適切に学べないのではないか、ということで考え出されたもので、Aner(成人)とagogus(指導)というギリシャ語の合成語です。成人の学習者の特性を生かして学習することでよりよい効果があがる、という考え方なのです。

成人の特性」とは、簡単に言うと

 ①これまでの経験が、学習に役立っている

 ②自分の今置かれている立場や状態に重要と考えるテーマに興味を示す

 ③学校での勉強のようにいつどこで役立つかわからないものより、やったことがすぐ役立つようなことを好む

 ④動機が自分の中から出て来ることが多い。例えば「〇〇についてもっと知りたい」や「〇〇を勉強してステップアップしたい」など。

 ⑤自分に対して強い固定観念やこだわりがある

といったようなことです。確かに、子どもの教育というのは特に日本においては学校教育、受験勉強のことですから、成人が何かに興味を持ってする勉強とは全く違います。

でも、成人というのは年を重ねるごとに行動に制約がかかるもの。外的理由の場合もあれば、「こんなことをしたらおかしいと思われるのでは」といったような、精神面での理由でブレーキをかけてしまったりします。

それを取り払うための方法が、アンドラゴジーなのです。
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どのような経緯でアンドラゴジーという考え方は生まれたの?

この考え方を提唱したのは、アメリカの成人教育学者ノールズです。彼は自身が多くの成人を教育していくうちに、これまでの子供向け教育では必ずしも良い成果を上げないことに気づき、成人にはほかの学習法のほうが良いのではないか、と考えたのです。

子どもの教育で教えるべきことは、知識や技術。それによって将来社会に出た時に役立つように、との考えからです。

でも社会に出てしばらくすると、学校での教育だけでは足りない、あるいは飽き足らない、と感じる機会が増えて来ます。

例えば、自己流でやって来たパソコン操作では仕事がなかなか終わらないとか、海外出張を命ぜられ、通訳に頼りっぱなしで恥ずかしかった、といったような経験を頻繁にするようになります。

こういった動機から生まれる教育への希望は、子ども向けの教育と同じ方法では満足させることは出来ません。そこに気づいたノールズが、成人に適した教育方法を考え出したのです。

現実世界でどのように活用されている?

成人には往々にして教育に不向きな特性があります。プライドが高い、間違いを指摘されることを極端に恐れる、仕事や家事などの理由をつけて逃避しやすい、などです。

そのため、ステップを踏むことで教育を継続させ、机上論ではなくすぐ役立つような方法を取っています。

① 学習者が心をリラックスさせ、勉強したいという気持ちにさせる
② 指導者が一方的に教えるのではなく、本人の希望を取り入れる
③ 何を求めているか、そのためには何をすべきか、を本人に納得させる
④ 本人に目標を立ててもらい、自己評価できるようにする
⑤ 本人の希望にたどり着く方法をいくつも用意し、その中から本人に選択させる
⑥ ①~⑤を元に学習計画を立て、実行する
⑦ ⑥の結果を本人に評価させ、目標との差を自己評価させる

これを健康増進にあてはめると、
①健康に不安をかかえて教室に来た人に、他の人が頑張っている姿を見せ、やる気にさせる
②本人が教室に求めていることを聞きだす
③具体的に何を改善したいのか、そのためには今何が問題でそれを解決するにはどうすべきか、を教える
④「血圧を150から130以下にする」など明確な目標を立ててもらう
⑤食餌療法、運動、両方を取り入れたもの、などいくつもの方法を提示し、選んでもらう
⑥本人の希望にできるだけ沿って計画をたて、実行してもらう。
⑦期間を区切り、結果を測定する。
⑧例えば血圧が150から140にしかならなかったら、どこが悪かったのか、どうすればもっと結果が出るのか、一緒に考える

ということです。

楽しみながら、納得しておこなうということが継続につながり、結果を出せるようになるのですね。

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