鼻血が止まらない!止血の正しい方法
突然鼻血が出てくることはありませんか?
よく「チョコレートの食べ過ぎ」などと言われたりしますが、生理中出やすくなるという人も。
実際にはどんな時に鼻血になりやすいのでしょうか。
鼻血って鼻のどこから出るの?
ほとんどは鼻の中の「キーゼルバッハ」と呼ばれるところからです。
鼻の中に指を入れるとすぐ固い骨(鼻腔隔)がありますが、その前方にある柔らかい部分です。
ここは毛細血管が網の目のように集中している所で、表面の粘膜が薄いためちょっとした刺激で血管が破れてしまうのです。
鼻をかんだら血が混じっていた、という場合も、だいたいはここの血管が切れたため鼻水に血が混じったのです。
どうして鼻血は出るの?
鼻の毛細血管に刺激が加わると鼻血が出やすくなるということは、こんな原因が考えられます。①空気が乾燥している―鼻の粘膜が乾燥してしまっていると、鼻をかんだり中を掃除したりする時直接その刺激が毛細血管を直撃してしまいます。
②風邪・花粉症などのアレルギー性鼻炎―風邪をひくと鼻に炎症が起きるため毛細血管が広がり、粘膜は充血してしまいます。そのためちょっとした刺激でも血管が切れやすくなるのです。風邪で鼻づまりを起こした時に力任せに鼻をかんだり鼻をほじったりすると鼻血が出る原因となります。
③鼻が曲がっている(鼻中隔湾曲症)―日本人に多い、左右の鼻腔を分ける壁の部分が曲がっている病気です。思春期に骨の成長がアンバランスになって起きることが多いとされています。男性に多く、特に鼻腔が狭い側に鼻づまりなどの現象を起こします。狭い分息を吸った時に刺激が強く伝わるため、鼻血を起こしやすくなります。
更に、こんな病気も鼻血の原因になります。
①偏頭痛(片頭痛)―偏頭痛は、脳の血管が急激に広がった時に起こる現象です。この時同時に鼻腔内の毛細血管も広がるため、鼻血が出やすくなります。
②高血圧―血圧というのは、心臓から流れる血液が血管を押す力のこと。高血圧ということは、つまり血管にいつも標準以上の力がかかっている状態ですから、非常に傷つきやすいのです。しかも圧力が強くかかっているので、出血すると大量の血液が勢いよく出て来ます。
③肝臓の病気―主に肝硬変です。手のひらが赤くなる、皮膚に赤い斑点が出るなど、血管の症状が全身に出て来ます。鼻血や歯茎からの出血を伴うことが多いです。
④腎臓の病気―主に腎不全です。腎不全は全身にむくみが現れ、血圧が上がります。すると②の症状が出てくるのです。
他にも血液の病気で鼻血が出やすくなります。白血病、血友病、血小板減少症などで、血液が止まりにくくなる症状が出ます。
鼻血が突然出ることが頻繁に起こるようなら、一度病院で検査をした方がよいでしょう。
また、蓄膿症(副鼻腔炎)や上顎ガンの場合もやはり鼻血が出やすくなります。
どうすれば鼻血は止まるの?
よく言われる止血法が「ティッシュを詰める」「首の後ろを叩く」「上を向く」。
これらは全て間違っています。正しい方法を覚えて、あわてずに出血を止めましょう。
①小鼻を押さえる―椅子に座り、少しうつむいた状態で小鼻の上の方を親指と人差し指でぐっと押えます。
普通10分もやっていれば止まります。冷やしながらやると早く止まります。
②ティッシュや脱脂綿を詰める時の方法―単に詰めても効果がありません。
出来るだけ細長く形を作り、奥の方まで入れます。
そうすると出血している所を押さえてくれるので、止血しやすくなります。更に①をします。
③頭を高くする―上を向くのは鼻血が逆流するためよくありません。
仰向けで寝る場合は枕や座布団などで頭の位置を高くすると、血液が自然に下に流れるので血が止まりやすくなります。
腕をケガした時に高く上げたほうが止血が早くなるのと同じ理屈です。
とはいえ、鼻血は止めればそれで安心とは限りません。頭がい骨骨折時などは、止血せずそのままにして病院に緊急搬送すべきですし、色々な病気の兆候という場合もあります。
思春期の男性特有の「上咽頭繊維種」という腫瘍の病気の場合もあるそうです。
健康診断はきちんと受け、気になることがあれば一度病院で検査をすることをお勧めします。
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