足裏のほくろは大丈夫?ほくろの癌「メラノーマ」
あなたの足裏にほくろはありませんか?子供の頃から足裏にほくろがある人、気づいたらいつのまにかほくろができていた人、そういえば最近ほくろが大きくなった気がする……なんて人もいるかもしれません。
けれど、それって、本当にほくろですか……?
もしかしたら、ほくろだと思っているその足裏の黒いシミは、悪性の腫瘍かもしれません。
ほくろのような癌「メラノーマ」をご紹介します。
ほくろとは
まずは、ほくろについて知りましょう。
ほくろとは、皮膚の一部分にメラニン色素を含む細胞(メラノサイト)が集まってできた良性の母斑です。
平坦なシミ状のものや、皮膚から隆起しているものなど、いろいろなタイプがあります。
色は褐色~茶色~黒色で、生まれつきあるほくろと成長途中で現れるほくろがあります。
そういえば、親子で一緒の位置にほくろがある人っていますよね。
ほくろは遺伝するという話もよく聞きますが、これは、医学的には根拠がないようです。
ただし、ほくろが多い体質は優性遺伝です。
お父さんかお母さんどちらかがほくろが多い体質だったら、その子どももほくろが多い体質になるそうです。
皮膚癌の一種メラノーマ
メラノーマとは、悪性黒色腫とも呼ばれる皮膚癌の一種です。
メラノサイトが癌化した腫瘍と考えられています。
メラノーマの原因はまだ明らかになっていませんが、紫外線や皮膚への摩擦、圧迫といった外部からの刺激が関係していると考えられています。
メラノーマは悪性度が高く、進行が早い癌として知られています。
さらに、転移しやすく死亡率も高い怖い癌です。
メラノーマは大きくわけて4つのタイプがあり、そのうち日本人に最も多いタイプは末端黒子型といい、足裏や手のひら、手足の爪部などに発生しやすいとされています。
なので、足裏のほくろだと思っていたら、メラノーマだったというケースが起こりうるのです。
メラノーマの特徴
ほくろだと思っていたものが実は癌だった……なんて考えただけでも怖いですよね。
しかし、メラノーマは、皮膚の表面に現れる癌なので早期発見がしやすく、早期治療をすることで完治も可能な癌です。
早期発見するためには、ほくろと見分ける必要があります。
メラノーマが出来やすい足裏はもちろん、体中いたるところを鏡を利用して日ごろからセルフチェックをしましょう。
メラノーマには次の特徴があります。
・形が左右非対称
・端がギザギザしていて、境界部分に鮮明な箇所と不鮮明な箇所がある
・色がまだらで、青、赤、白などの色が混ざることもある
・直径が6mm以上ある
・表面の状態や形、色に変化がある
もしも、メラノーマの特徴に当てはまるほくろがあるようなら、早めに皮膚科を受診しましょう。
「病院に行って、ただのほくろだったら恥ずかしい……」なんて悩む人もいるかもしれませんが、メラノーマは命にかかわる怖い癌です。
自己判断せずに、しっかりと専門医にみてもらいましょう。
また、リンパ節がある部分をさわってしこりなどがないか確認することで、再発や転移を発見できる可能性もあります。
メラノーマの予防方法
メラノーマは予防することができないのでしょうか。
日常生活において過度な日焼けをしないことが皮膚癌を予防する方法のひとつです。
スポーツや野外で活動するときは、日焼け止めクリームを使用しましょう。
特に肌が色白の人は紫外線に対する防御も弱いと考えられていますので、しっかりと紫外線対策をしましょう。
それから、ほくろに刺激を与えないことも大切です。
ほくろを指でいじったり、傷つけたりしてからほくろに変化が出てきたという話もあります。
とくに足裏のほくろは、歩くたびに靴や床とこすれるため、それが刺激となります。
自分でほくろを取ろうとしたり、いじったり、傷つけたりしないで、出来るだけ刺激を与えないようにしましょう。
さいごに
実は筆者の夫は足裏にほくろがあります。
直径5mmと非常に微妙な大きさなのですが、皮膚科の先生からただのほくろであることを診断してもらっています。
気になって不安な気持ちでいるよりは一度診察を受けたほうが気持ちがスッキリしますよ。
そして、毎月1回はほくろに変化がないか確認するようにしています。
自分だけでなく、家族でお互いのほくろをチェックするのも良いですね。
メラノーマは早期発見できる癌です。ただ怖がるのではなく、セルフチェックで身体を守りましょう。
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