糖質制限食ダイエットの問題点、命に関わる可能性も。
ある栄養素を抜くダイエットを最近よく耳にします。「糖質制限食ダイエット」もそのひとつ。
たしかに糖は体のエネルギーですが、過剰にとってしまうと糖がエネルギーにならずに肥満の道へ・・・という理屈から、炭水化物を抜く人も多いですよね。
その名のとおり糖質制限するダイエット、効果はあるのでしょうか。またデメリットなどはないのでしょうか。
体重は減るらしい。
「糖質制限食ダイエット」は、すべての糖質を排除することではなく、例えばお昼だけは炭水化物OKにして朝食と夕食は主食抜きで野菜などを多く食べる、ということのようです。
糖をあまりとらないので、制限を潜り抜けて入ってきた少な目の糖と体の中に余っていたエネルギーで体を動かさねばなりません。
摂取カロリーより運動で消費するカロリーが多い場合と一緒で、体の中にあったものを燃やしてエネルギーにしなければいけないので体重も減り、脂肪も落ちてくるようです。
徹底した方は三食とも糖質をとらないように心がけている・・・なんてことも聞きますが、体にははたしていいものなのか悪いものなのか・・・。
糖質制限食って大変?簡単?
「炭水化物」をぬくわけではなく、「糖質」を抜くので、これはなかなか大変だと思います。
「糖」ですから、お菓子・ジュースはもちろんのこと、果物にも糖が含まれていますよね。
普段なんとなく使っている調味料もかなり制限されると思います。
砂糖やみりん、調理酒の他にもケチャップやソース、焼き肉のたれ系も注意が必要ですし、カレーやシチューのルーも要注意だそうです。
低血糖が心配
痩せることは痩せますが、やはり注意しなければいけない問題があります。
まずは「低血糖」が気になります。
一食は主食解禁にしたり、タンパク質などをきちんととったりしていれば、そこから体に必要な分の糖は補えます。
しかし、糖質オフを徹底すれば徹底するほど危険なのが低血糖症です。
糖がやってこないので、インシュリンの分泌が極端に減ってしまいます。
すると体が「あれ!糖がない!」と思って、血糖値をあげるホルモンを分泌します。
それでも足りない!ということになるとかなり危険な状態に。ホルモンバランスが崩れることはもちろん、脳に糖がいかなくなると意識がなくなったり精神が不安定になったり、最悪の場合命の危険もあります。
すぐに糖分を摂取することが求められます。
以前、ホテルのイベント会場に来ていたおばあさんが座っていた椅子からバタンと倒れたことがありました。
低血糖症だったようです。たまたま近くに座っていた男性が救急隊員経験者で、ご自分のお子さんが持っていた飴玉を一つおばあさんの口に入れて会場から連れ出し、ホテルの空いている部屋で休ませている間に救急車を呼んでくださったことがありました。
静かな中で行われていたイベントでしたが、席が離れている人は気づかなかったくらい迅速に対応していただいたのを覚えています。
低血糖になるとどんな症状が出るのか知っている方の適切な対応でおばあさんは重症化することなく、すぐに意識を取り戻して大事には至らなかったそうですが、血糖が低すぎるのも危ないのだと実感したものです。
糖質を摂らなければなんでも食べてよし!とは言いますが・・。
糖質さえとらなければなんでもOK!とは言いますが、ものには限度があります。
お肉を食べ放題にしていいかというとそれはまた違います。
糖質の観点からはOKですが、他の太る要因である脂質の面からはNG。
何事もほどほどにしなければいけません。
ただ、糖質を少なくしているので、空腹感は否めません。
その分きちんと野菜などを食べて、空腹感がストレスにならないようにしないと続かないダイエットかもしれません。
糖尿病の方が医師に勧められて始めた糖質制限食は医師の指示を守り、ダイエットを目的にしている方も無理だけはしないでくださいね。
自己流で無理な糖質制限をすると体を壊すこともありますので、自分の体と相談し、糖尿病が改善したり目標体重に到達したらあとは毎日バランスのよい食事と適度な運動で体調や体重を管理できたら最高です。
低血糖以外にもいろいろなリスクを伴うダイエット法なので、やりすぎには要注意です。
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