痛くない痔もあるの?痔の原因と予防方法
トイレの時間が拷問、座るのが怖い、触ると激痛が!
そんな痛―い痔を経験したことがありますが?その辛さ、考えただけでも恐ろしい……。
「お尻も痛くないし、快便だし、痔なんて関係ない」と思っているそこのあなた!
痔は、私たちが思っている以上に身近な病気なのをご存知でしょうか。
なんと、痛くない痔もあるのです。あなたが知らないうちに、すでに痔になっているかも……?!痔とその予防方法をご紹介します。
国民病「痔」
あまり知られていませんが、痔は国民病といわれるくらいポピュラーな病気です。
しかし、場所が場所だけに、友達や家族にも相談しにくく、特に女性は羞恥心から病院にも行くことができず悩んでいる人が多いようです。
痔の種類は大きく分けて3種類あります。
痔というと、「痛い」「血が出る」「いぼができる」などのイメージがありますが、その種類によって症状も様々です。
いぼ痔
その名の通り、肛門にいぼができます。
痔の中でも一番多いタイプです。
コマーシャルなどでもおなじみですね。
肛門内部の直腸にいぼができる内痔核と、肛門外部の皮膚にいぼができる外痔核の2種類に分かれます。
内痔核は出血がありますが、ほとんどの場合痛みを感じません。
直腸粘膜には知覚神経が通っていないからです。
放っておくといぼが大きくなり、排便時に肛門の外に飛び出てしまう脱肛を起こしてしまいます。
痛みがないため、排便時に便器が真っ赤になるほど出血したり脱肛したりして、はじめて痔に気づくというパターンが多いようです。
また、妊婦さんは子宮に圧迫されるため、内痔核になりやすいそうです。
反対に、外痔核は皮膚にできるため痛みを感じます。
急性の炎症をおこすため、血のかたまりができて大きく腫れると激しく痛みます。
排便時だけでなく、重い物を持ったりゴルフを打つときなど、急にお腹に力をかけると痛むことがあります。
どちらも主な原因は排便時の負荷です。
便秘でかたい便を無理に出そうといきんだり、下痢で頻繁に排便したりすると肛門の負荷となります。
食物繊維が豊富な食材を食べるなどして、便の硬さを見直しましょう。
切れ痔
肛門の外傷です。かたい便が無理に肛門を出るとき、肛門の皮膚が切れて裂け、出血したり激しく痛みます。
出血量はそれほど多くありません。痛みが強く治りにくいため、悪化しやすいといわれています。
切れ痔の主な原因も、いぼ痔と同じく排便時の負荷です。
便秘のかたい便はもちろん、下痢のときの強い勢いもその要因のひとつです。
切れ痔は女性に多い痔といわれています。
ダイエットで食事量を減らすと便秘になりやすくなります。食生活を見直してみましょう。
痔ろう
肛門腺にうみがたまり、肛門の内と外がトンネルでつながる病気です。
化膿によるズキズキとした痛みと、高い発熱があります。
たまったうみが出てしまえば症状は楽になりますが、放っておくと化膿を繰り返し、トンネルが何本も出来てしまい、まれに癌化してしまうことがあるそうです。
原因は肛門の組織に細菌が入りこんでしまうことです。
普段は入り込むことはありませんが、下痢の水っぽい便が勢いよく出ると肛門腺に便が押し込まれます。
肛門の免疫力が落ちていると、細菌の感染を防ぐことができず化膿してしまうのです。
いぼ痔、切れ痔は市販薬で治る場合もありますが、痔ろうは手術が必要です。早めに専門医を受診しましょう。
痔の予防方法
痔は生活習慣と深くつながっています。
辛い痔にならないように、普段から心がけておきたいポイントはなんでしょうか。
・便秘や下痢にならないよう気をつける
先にご紹介した通り、痔の最大の原因です。食物繊維をしっかりと摂取しバランスのよい食生活をして、お酒や香辛料などの刺激物は控えましょう。便秘の人は水分もこまめに補給しましょう。
・朝の排便習慣を見につける
朝はもっとも便意がおこりやすい時間帯です。忙しいからと排便を我慢しない、逆に、便秘で出ないからと無理にいきんで出そうとしないようにしましょう。
・長時間、同じ体勢を続けない
デスクワークで座りっぱなしや、接客業で立ちっぱなしなど長時間同じ体勢でいると肛門がうっ血しやすくなります。定期的に体を動かして、お尻の血行をよくしましょう。
・湯船につかって温まる
入浴することで、お尻を清潔にできます。また、シャワーで済ませず、ゆっくりと湯船につかることでお尻のうっ血を改善できます。
ヨガや整体などでも痔を解消、予防できるそうです。食生活の見直しなどと合わせてチャレンジしてみたいですね。
さいごに
痔は特別な病気だと思っていましたが、いつでもだれでもなり得る病気とわかり驚きでした。
普段からお尻にやさしい生活を心がけたいですね。
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