寝ながらあくびって問題あり?なぜ睡眠中にあくびするの?
眠っているのにあくびをしているのって、不思議ですよね。あくびって起きてる時に出るものじゃないの?
何か問題があるのでしょうか。
あくびとは何なのでしょうか。実は、いまだに出る原因がはっきりしていないのです。
眠い時や退屈な時に出ることから、「脳を刺激するため」説。新しい酸素を送り込んで脳を刺激し、活性化させるという考えです。顔の筋肉が大きく動くので、更に脳を刺激します。
また、緊張している時にもあくびが出やすいので、緊張をゆるめる作用もあるのではないか、と考えられています。
「体温調節のため」説もあります。脳は人体の中でも最もエネルギー消費が多い部位の一つで、熱の放出が激しいと言われます。
そのため、あくびで空気を体内に取り入れることで血液を冷やし、それを脳に送りこんでいるのではないか、という考えです。
実験でも、頭を冷やしているとあくびがあまり出なかったそうです。
「感情の共有」説では、精神的に関係の深い者同士であくびが移りやすいことから、脳の中の他人を判別・理解する部位が関係しているのではないか、とも考えられています。
統合失調症や自閉症の人があくびの伝染を起こしにくいことからの発想のようです。
また、てんかんや偏頭痛にあくびの発作が予兆として現れやすいため、これらの病気とも何らかの関係があると考えられています。
寝ながらあくびをするのは問題あり?
あくびというのが特に脳細胞の疲労によるものと考えると、睡眠中にあくびをするのは眠っていても疲労が取れていない、という事が考えられます。
ほかには体温の低下、酸素不足などの状況でもあくびは出ますから、体に何らかの病的な現象が起きている可能性があります。
ただ、人間は睡眠時レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返していて、睡眠が浅いと起きている時と同じような動作が出ることがあるとも言われているので、その場合は特に問題はない、ということになります。
ですが、乳幼児や子供の場合はそれなりに見られる行動なのですが、大人が睡眠時あくびをする、というのは頻繁に見られるものではありません。大人の睡眠時あくびのほうが問題があると考えたほうが良いでしょう。
何か病気の可能性がある?
睡眠時無呼吸症候群の場合、いびきと共にあくびをする事が知られています。
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている時に呼吸が10秒以上止まる状態が5回以上起きる病気です。
生活習慣病による肥満などが原因とされているのですが、本人は眠っているので自覚症状がありません。
疲労が取れないため、昼間居眠り運転で事故を起こすケースが増えています。睡眠時呼吸をしていないことがあるようなら、一度病院で検査をした方が良いでしょう。
また、ストレスによる睡眠障害の場合、寝不足によって脳への酸素が不足しがちなため、眠っていてもあくびが出ることがあります。
心療内科を受診したほうが良い場合もありますので、ストレスの原因がないか、調べてみたほうが良いでしょう。
乳幼児の場合、ほとんどは心配ないとされています。
体の機能がまだまだ未成熟なため、肺で必要な酸素をうまく取り入れて脳に送ることが出来ないため、あくびをすることで足りない酸素を補うのです。
乳幼児の頃は鼻呼吸が主で口呼吸はあまり出来ないため、頻繁にあくびをしてもおかしなことではありません。
ただし、幼くても睡眠時無呼吸ということはあります。
扁桃やアデノイドが大きいと、睡眠時舌がのどの奥に落ち込んで気道がふさがり、呼吸がうまくできなくなってしまいます。
そんな場合に無呼吸になったりいびき・あくびといった症状が出るのです。
この場合は大人以上に問題が出て来ます。呼吸がうまく行かないということは脳に充分な酸素が行っていないということですから、発達や発育に影響が出る可能性があります。
うつぶせ寝させることで症状はなくなることが多いのですが、自己判断せずに一度耳鼻咽喉科で詳しく調べてもらったほうがよいでしょう。
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