プロラクチンの数値が低いとどうなる?高くないからって油断しないで!
皆さんは『プロラクチン』という言葉を聞いたことがありますか?
妊活中の女性なら聞いたことがあるかもしれません。
簡単に説明すると、母乳の分泌を促すためのホルモンで、女性にとっては非常に大事な、妊娠・出産・育児に関わるホルモンです。
このプロラクチン、数値で表すものですが、この数値が高いと妊娠しにくいと言われています。
ほとんどは高数値に気を取られがちですが、逆に数値が低いとどうなるでしょう?
そこで、まだご存じでない方の為に、プロラクチンについて低数値の場合など、いろいろ詳しくご説明したいと思います。
目次
Ⅰ:プロラクチンとは?
プロラクチン(PRL)とは、脳下垂体で産出されるホルモンの一種で、出産後に、赤ちゃんを育てていくのに必要な3つの作用があります。
その1 乳腺を発達させる
プロラクチンが分泌されることで、乳腺が発達します。
妊娠中は、プロゲストロンというホルモンが出ているため、逆に母乳が出るのを抑えられます。
・出産後プロラクチンとオキシトシンが分泌
↓
・母乳が出る
↓
・赤ちゃんが乳首を吸うことよって刺激されプロラクチンとオキシトシンを促す
この流れによって結果、飲ませるほど母乳が出るという訳です。
その2 子宮収縮を促す
産後、子宮収縮が早いほど回復が早いと言われますが、それを促してくれるホルモンがプロラクチンです。
回復が早いと、子育てに取り組みやすい体にしてくれます。
産後の体は予想以上に動かないし、人によっては、なかなか起きあがれない方もいらっしゃいます。
『赤ちゃんに母乳を飲んでもらうと回復が早い』といわれますが、上記でも述べたように、おっぱいを吸ってもらうことでプロラクチンが分泌され、回復が早いということに繋がるんですね。
その3 排卵を抑制する
産後すぐに妊娠しないように、排卵を抑制してくれる働きをあります。
赤ちゃんが産まれると母乳を与えたり、お世話だったりとガラッと生活が変わります。
精神的にも身体的にも負担がかかります。
出産後すぐの妊娠を防ぐことにより、自然に負担を減らそうとしてくれるのですね。
Ⅱ:検査方法
それでは、どのような検査をしたらプロラクチンの高いや低いがわかるのでしょうか?
・下垂体の異常
・無月経
・不妊症
これらの疑いがある時に検査をされます。
30分~1時間安静にした状態で血液採取をします。
〈平常な基準値〉
★男性・・・3.6~12.8ng/ml
★女性・・・6.1~30.5ng/ml
★妊娠していない女性・・・3~30ng/ml
★妊娠中の女性・・・10~209ng/ml
★閉経後・・・2~20ng/ml
この数字からでも、男性と女性、女性でも妊娠中と閉経後ではかなりの大きな差が出ますね。
Ⅲ:プロラクチンが数値が低いとどうなる?
では、そのプロラクチンの数値が低いとどのような影響があるのでしょう。
・脳下垂体機能低下症
・シーハン症候群からの合併症
・甲状腺機能亢進症
などの可能性が出てきます。
また、妊娠を希望する女性にとっては、数値が低すぎても妊娠しにくくなります。
その理由として、プロラクチンは、卵胞発育や着床に必須のホルモンでもあり、発育、成熟、受精に促進的な役割を担っています。
数値が高い人の治療においても、投薬などにより必要以上に数値を下げることは、させません。
定期的にプラクチンを測定して、適切に内服量をコントロールする必要があります。
Ⅳ:異常数値にならないように気を付けることは?
病院などでプロラクチンの数値の異常が発見された場合、投薬治療が主になってきます。その他に、日常生活でも気をつけていただきことがあります。
①食生活はバランス良く!
むくみや便秘、肥満などの悩みを改善することで、ストレスの軽減しましょう。
②睡眠をしっかり取りましょう!
規則正しい生活が、ホルモンバランスを良くする一歩です。
③原因を突きとめる!
数値が異常なのは原因があります。
しっかり検査してもらい、何が原因か根本的なところから治していきましょう。
Ⅴ:まとめ
いかがでしたでしょうか?
プロラクチンのことについて、大体はお分かりになったでしょうか?
女性にとっては、プロラクチンの数値が高くても低くても大きな問題です。
日頃の生活から見直して、改善し少しでも不安材料をなくしましょう。
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