ハロウィンってどんなお祭り?由来や楽しみ方をご紹介します。
ハロウィンといえばかぼちゃ。どんなお祭りかわからないけど、アメリカやイギリスでやっていること…皆さん、こんな感じではないでしょうか。正式には、どんなお祭りなのでしょうか。
ハロウィンの由来は?
数千年前におこなわれていたという、古代ケルト民族のお祭りが起源とされています。現在のアイルランドと英国の地域に住んでいて自然崇拝をしていたケルト民族は、1年の終わりを毎年10月31日に設定していました。
この日の晩は日本のお盆のように先祖の霊が親族を訪れるのですが、この時に悪霊までがついて来てしまうと考えられていました。
その悪霊が色々と悪さをするため、ケルトの祭司はかがり火を焚き、その回りで踊り、その年の収穫物や動物を捧げることで悪霊を追い払っていました。
その後、紀元1世紀頃、ケルト人が住んでいたブリテン島にローマ人が浸入しました。
古代ローマ人は昔から11月1日頃に果実の女神を讃える祭りをおこなっており、これがケルト民族の1年の終わり~翌年の始まりの行事と重なり、今の形になったと考えられています。
成り立ちがこのように宗教がらみだったため、キリスト教であるカトリック、プロテスタントとも邪道な祭りであるとして、イギリスやアイルランド以外ではなかなか広まることはありませんでした。特にイギリスから移民としてアメリカのニューイングランド地方に渡ったピューリタンは、大変強いキリストへの信仰心を持っていたため、この祭りに大反対していました。
ところが、19世紀にアイルランドやスコットランドからの移民が増え、彼らがこの収穫祭をおこなうようになると、徐々にアメリカ全土へと広がって行ったのです。
ハロウィンという言葉は、 Hallow(神聖な)+ eve(前夜)から来ています。キリスト教では11月1日にすべての聖人を祝う祝日として「万聖節(All Hallow’s day)」が以前あり、その前日に祝うことからAll Hallow’s Eveと呼ばれていたのが、段々短縮されて「Halloween」となったと言われています。(万聖節は諸聖人の日に変更となりましたが、聖人を崇めるのはカトリックのみ。プロテスタント信徒が殆どのアメリカでは11月1日は祝日ではありません)。
名前こそキリスト教の祝日の名称が入っていますが、カトリックを始め多くのキリスト教教派では、これを宗教的行事であるとは認めていません。単なる民間行事ととらえ、容認・黙認しているだけなのです。もちろん強い否定派もおり、「悪魔崇拝」とまで言い切る教派もあります。
どうやって日本に伝わったの?
明確なことはわかっていませんが、敗戦により一気に入って来たアメリカ文化のひとつではないかとされています。特に米軍基地や軍人の家族たちが毎年祝って来たため、軍周辺から少しずつ認知されて来たと思われます。
それを商機ととらえ大々的に展開したのがキディランドでした。
原宿店で1970年代に関連商品を販売し始め、1983年にはハロウィンパレードをおこないました。これを機に一般的に広がり始め、アメリカの施設である東京ディズニーランドでもイベントをおこなうなど、誰もが知る行事となって行きました。
さらにここ数年、Facebookでお祭り騒ぎを拡散する人が増えたことと、日本のコスプレ文化がマッチしたことで、大イベントになったのです。
現在では、ハロウィン行事のある他のどの国より派手でクオリティが高い、と海外でも知れ渡っているそうです。
YouTubeにアップされた映像を見た各国の人々からは
「お祭りを楽しもうって精神が最高」
「来年は私も絶対日本でハロウィン過ごす!」
「なんで日本はどんな分野でもクールなんだ?日本に行きたい!」
「日本は常に本場を超える」
などなど、うらやましくて仕方ない気持ちが伝わってきます。
ハロウィンにはどんなことをするの?
本場アメリカでは、主に以下のことをします。・ジャック・オー・ランタン(Jack-o’-Lantern)
カボチャをくり抜いてちょうちんを作り、家の戸口に置きます。悪魔を怖がらせて追い払うためとされています。
・トリック・オア・トリート(Trick or Treat)
子どもたちが「お菓子をくれないと、いたずらするぞ」と声をかけながら家々を回ります。大人側は事前にたくさんのお菓子を用意し、渡してあげます。
・ダック・アップル(Duck Apple)又はアップル・ボビング(Apple Bobbing)
水を入れた大きなたらいにリンゴを浮かべ、ダック(あひる)のように手を使わずくわえて取るゲームです。昔はこの時期に収穫できる果物がリンゴだけだったため、それを使った遊びが考えられたようです。
・仮装
ハロウィン近くなると、街がオレンジと黒(ジャック・オー・ランタンのカボチャの色と目鼻口の黒)を主に、色々な飾り付けがされます。
当日、子どもたちは思い思いの服で仮装し、近所を回ってお菓子をもらいます。
最近は、大人も負けじとコスチュームプレイやパーティを楽しむ人が増えたようです。日本と違い、ちょっとリアルで怖い仮装が多いようです。
YouTube:アメリカのハロウィンのクオリティ
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